ウエスト・サイズ・ジェンダー (その2)



その時私の頭に「ミセス用の9号は大きい」というまったくどうでも良い知識が甦りました。
妻に言いました。
「ウエストだけ見て、俺が着れそうなレディスを探してくれ」

何点かを持って試着室で試した結果、私のウエストにぴったりきたのは、なんと62センチから64センチのの表示のものでした。
ちょうど10センチ違います。
もちろんすべてのメーカーのものを試したわけではありませんが、そこで試した数社はいずれも同じ結果でした。
なんと言うことでしょうか。女性の、少なくともジーンズのウエスト表記は、10センチもサバを読んでいたという事実が今ここに判明したのです。
「DAIさん、やせてるわね、ウエストいくつ?」
「70くらい(当時)」
「ふうん、やせてても男の人は大きいのね。私62だもん」
などと昔言っていた@@さんや$$さんは、実は私よりウエストが大きかったんだ!
なんて思わずどうでも良いことを考えて立ち尽くしてしまう私でした。

しかし、ここで疑問が沸きます。
世の女性たちはこの事実を知っているのでありましょうか(妻は知らなかったようでしたが)。
よく自分のスリーサイズなどを口にする方々がいらっしゃいますが、あれはメジャーで直接計っているんでしょうか。もしそうなら、この矛盾に気づかないはずはない。知っていて黙っているのか。
それともウエストのサイズを自分のパンツ類で知っているなら、あなた、ウエストサイズを10センチプラスに修正した方がよいですよ。
この仮説がどちらが正しいにしても、私はとんでもない事実を見つけてしまったような気がします。
知ってはいけないことを知ってしまった男の運命は・・・。
エネミー・オブ・アメリカならぬ、エネミー・オブ・レディス。
しかもホームページで発信しようとしている・・・
立ち上げたばかりだというのにこのサイトは消されてしまうのでしょうか。

それは注目していただくとして、ひとつ、それとは別に気になることがあります。
いわゆる「ビジュアル系」の音楽の方々なんですが、よくインタビュー記事なんかで「パンツはレディスをはいてるよ」なんて言ってるのを読んだことありませんか。
あれって、このことを知ってて利用しているんじゃないかなあという気がするんです。
いかに世の男と違う体と顔をしているのか、印象付けるために。
たとえば、こんなふう。

「皆さん、きょうのゲストは、あの、ビジュ、ではない、その音楽で日本のロックをリードする「ラーク・アン・セーラム」です」と、これは危うく爆笑問題の太田光になりかかった司会者。
司会者が質問します。
「ところで、ホントにスレンダーですが、一説ではメンズが合わなくでレディスをご愛用だとか」
「ええ、サイズがなくてね。これレディスの65なんです」
「ふわー」
「あいつなんか、62ですよ」
「ほひゃー、さすがビジュ、いやいやスタイリッシュな方々です。普通そんな男いませんよ」
「いや、私達はそういう性差なんて超越しているんです」
なんてね。
そんなことありませんよね。

ちなみに私、いま「63センチ」のジーンズを愛用しています。