1.はじめに

「水俣市」「水俣病」というのは、誰しも一度は学校で習ったりして聞いたことはあると思います。

私がお気に入りの水俣市長のジョークにこんなのがあります。
「僕は日本の三大首長の1人。東京、大阪、そして水俣。なぜなら、世界中どこに行ってもこの三つの都市の名前は皆知ってるよ」。

でも、実際に水俣を訪れたことのある人は・・・?
私が実際そうだったんですが、「水俣病」というのは見ると聞くとでは大違い。
学校で習ったことが嘘とは言いませんが、いやー、日本の教育ってやっぱりこんなもんだったんですね、日本が環境後進国って言われるはずです。

地球に優しいなんてすっかり環境ブームも定着した感がありますが、「公害の原点」と呼ばれた水俣の今と昔をちょっと知っておくというのも悪くはないと思います・・・小学校の教科書から「公害」の項目も消えてしまったそうですし。

というわけで、このページを作ってみました。

基本的には水俣の今と昔について私の感じたことを書き綴っていきたいと思いますが、それとは別に「水俣病研究会」の活動報告も随時お知らせしたいと思います。

「水俣病研究会」というのは、主に熊本大学の研究者を中心に作られたもので、「水俣病」に関する研究チームとしては最も古く、もっとも活発に活動しているところです。かつてはチッソを告訴する法的根拠を構築したり、時には厚生省前に座り込んだり・・・というと今の時代、おいおい過激派かよなんて思われたりするかもしれませんが、今では環境庁が協力を求めてきています。
数年前には水俣病の公式認定に至るまでの国・県・チッソ・患者団体など等すべての資料を網羅した漬物石より重い「水俣病資料集」を出版して毎日出版文化賞を受賞しましたから、ご記憶の方もいらっしゃるかもしれません。
この研究会とも協力して、このページを充実させていきたいと思っております。